texted by KNJ & TOP DOCA
special thanks to 楠本千尋 (SHOOTING STAR)

YOU SEND ME / THE ENCHANTERS
SAFARI / RAYMOND HARPER & THE MELODY MAKERS
LABEL : DOCTOR BIRD
  STUDIO ONE, TREASURE ISLE, PRINCE BUSTER等の60年代Jamaicaを代表するレーベルに比較すると、あまりにも知名的にマイナーでありながら、決して無視することはできないレーベルの一つ。レーベルオーナーは一説によるとLYNFORD ANDERSONなる人物とも言われていますが、定かではありません。よく誤解されていますがGraeme Goodallがレーベルオーナーを務めた英国の同名レーベルとは、特に資本関係等はなかったようです。SAFARI はPRINCE BUSTERの元での録音も確認されているTp奏者RAYMOND HARPERの作品。バックを務める MELODYMAKERSはBOBBY AITKINを含むCARIBBEATSの変名バンドとも言われています。他にもこのグループ名義で数多くの録音を残しており、SKATALITESとは異なった独特の「イナタさ」に定評があります。YOU SEND MEはJACKIE OPELと思われるシンガーがメインヴォーカルを務めるENCHANTERSなるグループ名義の録音で、ご存じ SAM COOKE のカヴァー。
両曲ともGAZのTOP SKAに収録、10インチにはYOU SEND ME/SKA-TA-BRAIN収録。
PERFIDIA
THRILLS IN MY HERTS / RAYMOND HARPER & THE MELODY MAKERS
LABEL : DOCTOR BIRD
  アルベルトドミンゲスの作曲で、いろいろなジャンルでカバーされています。このRAYMOND HARPERのテイクはCARIBBEATSによるバックトラックが素晴らしく、OSSIE SCOTTのテナーに絡み合うトランペットが心地よいインストナンバーです。またこのDOCTOR BIRD音源はCD、LPではあまり聴けませんが、たまにTROJANのコンピ等に収録されていますので、要チェックのレーベルです。
BREEZE OF THE WEST/ RAYMOND HARPER Featuring THE DRUMBAGO BAND
LABEL : HUMMING BIRD
  謎のレーベルながら、いい曲が揃っている60年代初期のレーベル。主にメント調の曲が多くDRUMBAGO BANDの楽曲をリリースしてます。この曲はRAYMOND HARPERをフィーチャーしたメローな曲です。他にはシンガーWEBB RALSTONの曲も多数出してます。 このDRUMBAGO BAND(1959-1961)はArkland Parks,Cluett Johnson,Harold McKenzie, Lennie Gordon,Theophilus Beckford,Count Ossie,Ronald Wilson,Rico Rodriguez,Dennisハ "Ska" Campbell,Bobby Gaynar,Charlie Organaire,Oswald "Baba" Brooks,Lester Sterlingからなるバンドだったみたいです。 ※ISLAND盤 WI-085 SEE BREEZE
ONE STEP TO THE CRADLE
Let's Put Them Together / WEBB RALSTON AND THE ROCKS
LABEL : RAY-MAR
  シンガーWEBB RALSTONが歌い上げるホーンアレンジも優れたSKA。 この曲はレーベル違いでもリリースされており、今回紹介したRAY-MAR盤は断言は出来ませんが、初期再発盤と思われます。ちなみに多分オリジナルと思しきもう一方のレコードはdiscoveryレーベルからのリリースで、クレジットはW.RALSTON AND THE ROCKSとなっておりdiscovery盤にはバックバンドのクレジットは「Arranged & Played by Drumbago Band」となっています。再発を含めLP未収録です。 このレーベルはWEBB RALSTONのレーベルと思われます。 ※discovery盤
YELLOW BIRD/ RAYMOND HARPER & HIS GROUP
ANNETTA (DOCTOR) / KING EDWARDS GROUP
LABEL: KING EDWARDS
  カリビアンクラシック、イエローバードをRAYMOND HARPERがいなたく、優しく吹き上げるナンバー。この独特の雰囲気がはまる人にははまる、素晴らしい音色です。HAEPERはEDWARDSから数曲リリースしていて、どれも素晴らしい楽曲が集まっています。 この曲は再発を含めLP未収録ですが、KING EDWARDS音源は再発シングル、"アルバム"を含め結構出てますので容易に聴けます。
NORTH COAST
KINGSTON 11/ EDWARDS ALL STARS
LABEL: RIO(Ja-KING EDWARDS)
  ハードなドラムイントロが印象的な、まさしくKILLER SKAと言える絶品。本盤はUK盤ですが、元々のJAMAICAでのプロデュースは、後にジャマイカ首相になったEDWARD SEAGAのKING EDWARDS。この曲は再発がなされておらず入手が困難ですが、この曲より若干パンチの弱いテイク違いにSIR LORD COMICのMCをのせたLON CHANEYという曲がオムニバス"WHAT A SCANDAL"に収録され、また再発シングルとしても近年リリースされています。 裏のKINGSTON11のMC入りタイトルがFOUR SEASON OF THE YEAR(TOP SKA収録)で、03年にKING EDAWDSのアルバム"FOUR SEASONS"で再発されました。
FISHERMAN SAM / RANDY'S ALL STARS
FREEDOM SKA/ SKATALITES
LABEL: RANDY'S
  現在はニューヨークでVP RECORDS(創始者のVINCENTと妻のPATの頭文字)として、今なおレゲエの最前線をいくレーベルだが、元々はこの夫婦が50年代の終わりに島中のジュークボックスを新しいのに取り替える仕事していて、中古レコードを扱う店と始めその後独立して新しいレコードを扱うお店を始めたのと同時にレストラン経営もし、2階にスタジオを作ったのが始まり。このレーベルも貴重な音源が数多いが、スカ時代のアルバムは少なく、未発表の曲も多く存在します。 この曲はRAYMOND HERPERとBABA BROOKの2本のトランペットとDENIS SKA CAMPBELのテナーの心地よいインストナンバーで、03年に出たRANDY'Sのコンピに両面 ともに収録されています。 JA盤は後半10秒程短く、BLUE BEAT盤ではシンガーのBASIL GABIDONとなっています。 ※BLUE BEAT 盤 BB106 SAM THE FISHERMAN (BASIL GABIDON'S GROUP)
WICKED LADY/ LORD CREATOR SKA PORTRAIT(PORTRAIT OF MY LOVE)/LORD CREATOR &RANDY'S ALL STARS
LABEL: RANDY'S
  VINCENT"RANDY"CHINのRANDY'Sレーベルに残したソフトに歌い上げるまさにWICKED なチューン。元々ジャマイカに程近いトリニダード出身のカリプソシンガーであった彼は、62年初頭にツアー中のJAMAICAにて知合ったVINCENT CHINのプロデュースによって録音されたINDEPENDENT JAMAICAの大ヒットによりJAMAICA移住を決意をしたとのことです。その後はRANDY'Sの他にもSTUDIO ONE, PRINCE BUSTERレーベル等でも素晴らしい音源を残しています。近年ではDETERMINATIONSとのコラボレーションシングルを発表し、健在ぶりをアピールしました。彼のRANDY'S時代のシングルコンピレーションであるDON'T STAY OUT LATEに収録されています。